HRニュース 事務局からのお知らせ

人材アセスメントでは目的に合わせて多彩なテストを活用しよう

人材アセスメントでは目的に合わせて多彩なテストを活用しよう

人材アセスメントのテストの種類

企業での人材採用や人事配置、昇格などの基準となる人材アセスメントを行うにあたっては、様々なテストを目的に合わせて組み合わせながら実施し、対象者の能力やスキルを可視化して比較を行ったり、適材適所の人事に役立てたり、管理職登用に役立てられます。
代表的なテストとして大きく分けて6つがあります。
知能検査、性格検査、面接演習、アセスメントセンター方式、360°診断といったテストが代表的です。
それぞれのテストについて詳しく見ていきましょう。

4つの能力を測れる知能検査

色々な人材アセスメント方法を活用して、人事配置に役立てよう

知的能力を測定する検査法で、主として言語能力、数理能力、空間知覚能力、記憶力のレベルを測定するのに役立ちます。
言語能力とは指示された内容や新しい情報を、言語を通じて理解できる能力や言葉をスムーズに扱える能力で、文書作成や読解、口頭によるコミュニケーションの基本能力の高さを確認できます。
数理能力は数値を正しく理解して計算することや分析する能力で、金額や数量を扱う作業の基本能力があるかなどを診断できます。
空間知覚能力は図形・図画・記号を正確に理解し、位置関係を判別できる能力であり、設計や建設、製造などの仕事には欠かせません。
記憶力は必要な情報や適時送られてくる指示内容などの情報を記憶する能力で、仕事の現場ではベースとなる能力でもあります。

行動パターンや性格から職務適性を診断できる性格検査

個々人の性格や行動の傾向について測定するもので、意欲や責任感があるかや、どんな仕事の進め方をするのかやどんな対人関係を築く傾向にあるのかを把握することで、どの職務に向いているかなど適性の判断に役立ちます。
性格検査のテスト法としては質問に自分で回答を入れてもらう質問紙法、指示に従って連続加算作業などを実施して専門家が反応を分析するクレペリン検査などの作業検査法、曖昧な図形や人の感情を表す絵、未完成の文章などを見せてそれへの反応から性格の特性や深層心理を専門家が分析するロールシャッハテストといった投影法が挙げられます。
いずれも心理学と人材アセスメントに長けた専門家や人材アセスメント会社などに依頼してテストの実施や、回答結果の分析をしてもらう必要があるでしょう。

採用から管理職登用まで様々な場面で使える面接演習

人材アセスメントのテストの中ではよく利用されるメジャーな方法で、面接官との対話をしながら資質や特性などを観察、分析して把握していくというものです。
新卒採用や中途採用をはじめ、人事考課や管理者登用試験など様々な場面で適用できます。
シミュレーションで実践的に能力のレベルを判断できるアセスメントセンター方式
仕事現場で起こり得ることや、役職についた場合に直面するであろう課題をケーススタディとして与えられ、職務状況をシミュレーションして実際にとるであろう行動をその場で実践します。
その様子を専門の評価者(アセッサー)がチェックして分析、評価するという手法です。
演習にじっくりと時間をかけ、対象者の職務遂行能力や管理者能力を測るもので、インバスケット演習やグループ討議などもその1つです。

多面評価に役立つ360°診断

一人ひとりのスタッフにつき、上司や部下、先輩や同僚、場合によっては顧客の協力を得て評価をしてもらい、多様な立場の他人から見た評価と自分がした評価を比べて自己分析に役立てるものです。
自分では気付かない強みを他人の評価を通じて知り、自信をつける一方で、足りない部分や弱点などを認識して、今後に向けてどのうような能力やスキルを開発すればいいのか、どのような行動をとっていけばいいのかを具体的に計画を立てることで、自己成長へと繋がられるテストです。

人材アセスメントテストはどのような場面に活用できるのか

人材アセスメントのテストは人材の採用場面や昇進・昇格の試験、人材の能力開発にと活用できます。
新人採用の場面では知能検査や性格検査を行っている企業が多く、自社の風土や業種にマッチする人物かどうかをテスト結果と面接を通して選考材料にします。
管理職登用や選抜試験ではアセスメントセンター方式が代表的です。
今後実際に直面するであろう課題や業務のシミュレーションをさせて、昇進・昇格後に期待する能力や役割の遂行力があるかを診断するものです。
キャリアの節目に実施される能力開発研修においては360°診断が定番かもしれません。
多面評価の結果は対象者が自分で振り返るだけでなく、上司などにもフィードバックを行い、対象者の能力を伸ばすことや成長に役立つ人材育成に役立てることが求められます。