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人材アセスメントセミナーを利用して能力評価や適材適所の配置を

人材アセスメントセミナーを利用して能力評価や適材適所の配置を

人材アセスメントにも様々なタイプのセミナーがある

人材アセスメントは一般社員や管理職、役員などの有する能力や強み、弱点などを適正に把握することで、適材適所の人材配置や人事異動、管理職や役員登用などに役立てるという方法です。
社員などの対象者に優劣をつけたり、比較するのが目的ではなく、どの人材にどの職務を任せれば効率的な仕事ができるのか、組織がまとまるのかの判断材料にしたり、組織が継続的に成長を遂げていくための有効な人材活用を手助けしてくれます。人材アセスメントを行ううえで、既存の仕事の実績と上司などの評価だけでは、本当の強みや能力が分からないことが少なくありません。
もともとの人材配置が適切でなければ、能力を発揮できていないので低い評価になってしまいますし、複数の部下がいる上司が一人一人を細かくみられているかというと実際はそうはいかないでしょう。

また、どうしてもひいき目などが生じて、公正で公平な評価ができないこともあります。
そこで、研修や演習を利用して、対象者に演習内容に取り組んでもらい、評価のプロフェッショナルが中立的な立場から評価を行って、会社に報告をするというセミナーが企業の間で活用されています。
セミナーで行われる研修や演習にも様々なタイプがあるので、その代表的なものをみていきましょう。

センター方式アセスメントセミナー

人材アセスメントセミナー

センター方式アセスメントは日本で活用されるようになって30年以上の歴史を持つ、代表的なアセスメント法です。
管理職登用において用いられる方式の1つであり、管理職が直面するであろう課題や状況を設定し、対象者に管理職の役になってもらい、もし自分がその課題や状況に直面した時、管理職としてどのような判断や行動をとるかを実践してもらいます。
その様子を専門のアセッサーが観察、記録、分析して、管理職としてのマネジメント能力や適性があるかを判断します。

近年ではシミュレーション演習の要素をふんだんに取り込んだセミナーも人気を集めており、管理職登用のふるいにかけるためのセミナーではなく、管理職としての能力やスキルを育成するためのセミナーにも重点が置かれるようになってきました。
セミナーを受講する対象者にとっては、管理職登用のためのテストのようにも感じられ、これに通らなければ自分は落とされるといった不安をいだく方もいるかもしれません。

ですが、適正な人材アセスメントはふるいにかけたり、優劣をつけるものだけに行われるのではありません。
対象者が実際に演習に取り組んだり、アセッサーからのレビューを通じて、それぞれ自分の強みや弱みといった能力の棚卸ができ、これからの自分の能力開発やスキルアップのための課題を見つけ、それに向かってアクションプランを作成するなど、今後の成長に結びつく成果が得られるものです。

インバスケット演習セミナー

インバスケット演習も人材アセスメントの中ではメジャーな方法です。
管理者のデスクの上にある未決箱のことを英語でインバスケットと呼びます。
この箱の中には部下からの報告や相談、決済を求める書類や本社や他部署からの連絡通知やら上司からの指示文書、顧客からのクレームなど様々な書類が山積みされています。

インバスケット演習では、こうした組織で想定される書類を演習用に用意し、定められた制限時間、たとえば、2時間といった時間が与えられて、どのように処理したり、判断をするのかをアセッサーが観察、分析するというセミナーです。
どのように処理するかのプロセスと、実際に処理した書類の処理内容という結果も分析されます。

この演習を通じて管理者としての問題分析力や意思決定能力問題分析力をはじめ、計画策定力や統制力などの業務管理能力、持続性や自律性といった自己管理力などを評価できる手法です。
アセッサーのレビューを通じて自分の思考のクセや行動パターンを振り返り、改善すべき点や強化したい点を見るケルことができます。
自分でも上手く行ったかの判断がしやすい演習なので、反省点も確認できるので、管理職になるための今後の課題や必要なスキルを磨く目標づくりにも役立ちます。

インバスケットを使ったセミナーも、今すぐにでも管理職登用をしたい時の判断基準に利用できるだけでなく、将来の管理職養成セミナーとしても利用できるものです。
一度と言わず、二度、三度とシミュレーション演習を重ねることで、より管理職として求められる迅速かつ的確な判断力や維持能力などが養われることでしょう