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採用面接にあたっては求める人材や目的ごとに質問票を用意しよう

採用面接にあたっては求める人材や目的ごとに質問票を用意しよう

面接ごとにブレのないよう質問票を準備しよう

中小企業などにおいては採用面接の際、社長や部門担当者、人事担当者などが業務の合間をぬって1人きりで対応をしたり、提出された履歴書や職務経歴書を見ながら場当たり的に質問をしたりしていくという例も少なくありません。
ですが、それでは面接官によって人選の判断にブレが生じて応募者ごとに判断基準が異なってしまい、企業理念に沿った人物や職場環境にマッチする人物、これからの事業展開において求められる人物の採用ができないリスクがあります。

どのような人物を求めて採用面接を行うかを明確にしたうえで、経営陣や人事担当者、各部署の担当者を交えて話し合いを行い、採用面接の際の基本となる質問票を準備されるといいのではないでしょうか。

よくある質問例その1

採用面接の際の基本となる質問票を準備して、判断基準をしっかりと作りましょう
異業種からの転職やキャリアチェンジを希望される方など、中途採用の際における質問でよく利用される問いかけとして、「なぜ、これまでの経験を活かそうとしないのか?これまでの職種をシフトしようと思ったのか?」が挙げられます。

キャリアチェンジや転職を希望する人は、前職の仕事が嫌だから逃げるだけなのでは、新しい職種や業種に対して本当に理解して臨んでいるのかという疑問が生じます。
そこで、この質問をすることによって、仕事への意欲と今後のキャリアビジョンをどのように描いているのかを判断することができます。
なぜ、転職を希望するのかの理由を明らかにさせ、異なる業種や職種であっても前職の経験やスキルをどう活かせるのかを具体的に説明してもらいましょう。

前職との関連性の明確化や、新しい仕事で必要とするスキルや知識を得るための勉強や資格の取得を進めていることが明らかになれば、自社に応募した意欲ややる気、そして少し経験を積めば戦力となり得ることが期待できるでしょう。

よくある質問例その2

新卒の場合は一括採用のうえ、適正などを見極めながら部署の配属を図りますが、中途採用の場合は職種や担当業務を限定して求人募集を行うことになります。
そのため、携わる業務や職種への意欲や、どれほどの貢献や活躍ができるのかを判断するために、「この職種や業務を通じて、どのような将来像を描いているのか?」、将来のキャリアプランを尋ねてみましょう。

「目の前の業務に邁進するのみです」、といった試合直前のアスリートのような回答では、継続的成長が求められるビジネスの世界では通用しません。
この質問をすることで、現在の会社や仕事に不満があるなどして、現状から逃げ出したいだけの応募者を排除することが可能となります。

とにかく今の状態から脱出したい、どこでもいい、年収などの条件が良ければいい、何となく良さそうな仕事だからと応募してきたという人は、将来像まで考えていないケースがほとんどで、回答も曖昧で具体性に欠けることでしょう。
それでは転職しても将来イメージが描けず、目標がないためにまたすぐに辞めてしまうということになりかねません。
回答の内容によって、業種や職種への理解度や思い入れも明らかになり、転職にあたっての信念を判断することにつながります。

もっとも、その将来像が自社では実現できないような内容では絵に描いた餅です。
自社についてよくリサーチした上で、実現できる将来像を考えているのかをこの質問への回答で判断できるため、自社に貢献してくれる将来性ある人材の採用が期待できることでしょう。

よくある質問例その3

次の質問は新卒でも中途採用でも使える例ですが、「希望していない部署や業務へ配属されたり、異動となったりした際はどうしますか?」という質問もよく使われます。
適材適所が重要といっても、限られた企業の人材を必要に応じて部署異動や担当業務の変更を命じざるを得ない場合もありますし、少子化によって日本市場の縮小が問題となっている中で企業が継続的な成長を遂げていくためには有能な人材を新たなプロジェクトなどに振り分けたい場合もあるでしょう。
そうした際にどの程度の適応力があるのかや、職種や業務だけへのこだわりではなく、その企業の成長に貢献したいという意欲があるか、時代の変化やビジネス環境の変化に柔軟に対応できる対応力やチャレンジ精神を持っているかを見極めることができます。

せっかく採用してもすぐに辞めてしまっては、時間もコストも無駄になりますから、自社の求める人物像に合わせた最適な人材を見出すための質問例を用意しておきましょう。