HRニュース 事務局からのお知らせ

採用基準がブレないようチェックシートを用意しよう

採用基準がブレないようチェックシートを用意しよう

面接官や面接ごとのブレを防ごう

新卒採用でも中途採用でも、採用面接で注意したいのは面接官ごとや応募者ごとに判断基準や評価に大きな差やブレが生じないようにすることです。
たとえば、大企業で新卒一括採用を行う際には応募者も多いことから、何組もの面接官を用意することでしょう。
面接官の組み合わせによって評価が甘くなったり、逆に厳しすぎるといった差が生じたりすると、有能な人材を逃して、自社にそこまで思い入れのない人材が合格してしまうといった選択ミスが生じかねません。

一方、中小企業においては人材が不足していたり、業務が忙しく、その時々によって面接を担当する人が違ったり、十分な準備もないままに行き当たりばったりで採用面接を行いがちです。
これでは求める人材を適正に選べなくなってしまいます。
そこで、事前に面接時に共通で利用するチェックシートを作成してはいかがでしょうか。
共通の基準ができることで、面接後に結果を持ち寄って比較検討をしやすくなりますし、面接官が違ったり、中小企業の中途採用であるように応募者がバラバラと面接にやってきてタイムラグが生じたりしても、同じ基準で比較しやすくなります。

外見から人柄、考え方に会社への理解や仕事への意欲まで

チェックシートの項目は、比較や判断の基準にブレが生じないように
では、チェックシートにはどのような項目を設ければいいのでしょうか。
面接官が判断しにくいような難しい項目や、チェックにあたって主観が入り込みやすい項目ばかりを設けても意味がありません。
そうした主観的な判断や応募者に抱いた印象はコメント欄などに記載してもらう事項であり、チェックシートの項目は比較がしやすく、判断も分かれにくい項目にすることが1つのポイントになります。
そこには外見などの第一印象から、面接へ臨む姿勢や質疑応答を経ての感じた人柄、会社や業界に対する理解度や仕事に対する意欲などを3段階から5段階程度でチェックできるようにするといいでしょう。
項目の判断をコメントで記載する形にすると、主観的になったり、面接官によって視点や着目点にぶれが生じたりしてしまいます。
そのため、選択式にしたうえで、範囲も狭くして比較や判断の基準にブレが生じないように配慮するといいでしょう。

具体的な項目

チェックシートの項目としては、以下のような項目が考えられます。
新卒、中途採用で分けて作成したほうが、より目的に合わせた判断がしやすくなりますが、大まかには次のような項目が盛り込まれます。

「やる気や前向きな姿勢が感じられたか」
「立ち居振る舞いや挨拶の仕方や声の大きさはどうだったか」
「服装や髪型は企業風土や職種にマッチしているか、嫌な印象を与えないか」
「自社への理解度は高いか」
「社風との相性は高いか」
新卒であれば「学生時代の経験は豊かか」、中途採用であれば「前職での経験は活かせそうか」
「入社後の目標は明確になっているか」
「将来のキャリアプランを持っているか」
「業界に対する理解度はあるか」
「業界への将来展望を持ているか」
新卒であれば「時事ネタやニュースの知識があるか」
中途採用であれば「リーダーシップ力やマネジメント力を感じられたか」
「応募者から何らかの質問がなされたか」

といった項目が考えられます。

チェックシートの活用法

先に挙げたような項目を3段階から5段階評価などで、各面接官に評価してもらい、応募者のシートごとの合計点や、項目ごとに気になる点の評価を比較していきます。
外見をはじめ、形式的な判断で一定の目途がついたり、共通の判断基準でおよその人物評価を出したうえで、それぞれの面接官が感じた印象や質問への回答内容、回答から得られた人物像などを具体的に話し合って検討をしたりします。
共通の判断基準や評価があることで、選考の明確な基準ができ、コネクションや、面接官の独自の価値観や主観の排除もしやすくなります。

多くの企業では新卒の場合、「やる気・前向きな姿勢」や「立ち振る舞い」や「服装・髪型」いった態度や見た目に関する要素を重視しています。
やはり、企業の顔として会社を代表する立場にある人材を採用するわけですから、中身はもちろんのこと、外見などの第一印象や面接で猫をかぶっていても分かってしまう、内から表れる態度は重視されるといっていいでしょう。
また、「業界の理解度」や「自社の理解度」、「時事・ニュースの知識」などは応募にあたってどれだけのリサーチをしてきたかがわかりやすく、本気度や意欲、自社への本命度やビジネスマンに必要な情報キャッチ能力などが分かりやすい項目として重視されます。