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適材適所や人材マネジメントのために採用が進んでいる人材アセスメントとは

適材適所や人材マネジメントのために採用が進んでいる人材アセスメントとは

人材アセスメントと人事評価の違い

人事異動や管理職登用、昇格や昇給などを決める際には人事評価を基に行うのが一般的でした。
人事評価は社員が所属する部署の上司によって行われることや営業成績や売上などの数値データなども考慮して行われます。
もっとも、多くの部下を抱える上司が一人ひとりの部下を適正に評価できるかというと疑問が残ります。
また、職場の人間関係やコミュニケーションの状態によっては、あの人は上司に可愛がられている、自分は嫌われているなどと憶測が働きますし、上司も人間ですから冷静かつ正確に評価ができるとは言い切れないでしょう。
そこで、人材アセスメントの出番です。
企業内部の評価や上司の評価ではなく、専門家が考案した科学的見地に基づく方法で客観的に社員の能力や特性、潜在能力などを評価するという手法です。
評価が一定の科学的な基準に基づき、公平かつ公正に行われたことが分かれば、社員も昇給や昇格、人事異動などへの納得感が高まり、社内における円滑な競争を促進し、仕事へのモチベーションアップや生産性アップにもつながることでしょう。

将来を見越せる人材アセスメント

将来を見越せる人材アセスメント

以前から行われている人事評価というのは、これまでの仕事ぶりや残した実績、一定の事業期間における営業成績や売上高、達成した目標などに基づく評価です。
これまでの実績や経験、努力の評価はできるかもしれませんが、その後の人材配置や役職登用をした際に能力を発揮できるのかという点までは評価しきれません。
つまりは、これまでこれだけの実績を残してきており、頑張ってきた人だから任せても大丈夫だろうとか、活躍が期待できるだろうという尺度になります。
そのため、営業職としてセルフプレーには長けていても、マネジメント力や部下の統率力、部下への配慮などができず、管理職としては向いていない人をミス人事してしまうリスクが潜在しています。
自分ができるのだから、部下もできるはず、できなければならないとパワハラに繋がってしまう場合や部下がメンタルヘルスを病む原因にもなりかねません。
これに対して人材アセスメントは一般的な業務の遂行能力を評価するのではなく、個人が潜在的に保有している能力や特性の測定ができるのがポイントです。
つまり、現在の業務では発揮できていない能力や特性を見出すことに繋がります。
営業職としては常に最下位の実力しかないという人材が、実は事務処理能力が高い、サポート力があるなどと分かることで、アシスタント業務に配置するなどして適材適所が図れたりするわけです。
従来の人事評価では現在の職種や役職、等級において十分な能力を発揮しているのか、成績を残せているのかは評価できます。
ですが、人事異動後や昇格・昇給後にその職種や新しいグレードとして必要な能力を発揮できるかは人事評価では分かりません。
そこで、新たな職種や昇格後に必要な能力を定義して人材アセスメントで測定することで、従来の人事評価制度だけでは測ることができない対象者の適性を把握できるようになり、企業にとっても無駄な投資や機会損失のない適材適所が実現することが期待できるでしょう。

社員のモチベーションや能力やキャリアも高められる

人事評価制度では過去の実績を評価されるだけで、自分としては頑張ったのに思ったような評価が得られないとモチベーションが低下したり、会社に不満を持って業務効率が落ちたり、最悪の場合は退職して有能な人材が他企業へと流れてしまうことにもなりかねません。
一方で、人材アセスメントを導入すれば、社員が潜在的に保有する能力や特性について社員も気づくことができ、会社が期待するポジションや職種について、より能力を発揮し、活躍できる機会を手に入れることに繋げられます。
社員の成長をより効率よく促せるようになり、キャリアアップや昇給がスムーズになり、モチベーションもアップし、会社に貢献したい気持ちも高まることでしょう。
社員にとっても能力アップの機会や収入アップの機会に繋がり、会社にとっても人材の流出を防ぎ、生産性アップや企業成長に繋がる成果を取得できます。
また、人材アセスメントを活用して、将来成果を上げていくうえで必要となる能力特性、いわゆるコンピテンシーを明確に提示することができれば、各社員がキャリアっプを目指して能力を高めたり、引き出したりできるようになります。
企業は目標に合わせた学習機会を与え、社員は与えられた機会をクリアしていくことで、社員のコンピテンシーを質・量ともに持続的に高めて有能な人材の育成に繋がるのです。