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適性検査で重要な位置を占める事務能力検査

適性検査の種類

適性検査が行われるところは、学生が就職活動を行う際に受ける民間企業と、国家公務員及び地方公務員になるために受ける適性検査の2種類に大きく分けることができます。
企業では、学生を採用する決め手と判断するために適性検査を行うことを目的としています。
対して公務員の場合は、国家公務員や地方公務員の業務を行うことができるかどうかを見極めることを重視しているのが特徴です。

就職活動で行われる適性検査

企業が実施する適性検査は、就職を希望する学生が行う就職活動の選考過程の一つとなります。
就職活動で行われる適性検査とは、性格検査と能力検査を合わせたもので、書類や面接と同様に重視されています。
事務能力を有するかどうかを見る能力検査では、言語と非言語の試験が行われるのが一般的で、国語や英語、数学から思考能力や倫理能力などを確認します。

業界によっては、実際に仕事をする上で必要不可欠となる一般常識に関するテストを行う企業も増えています。
特にTAPOC(タポック)と呼ばれる事務職適性検査では、従事する職務に必要な能力を備えているかどうかを診断するために行われます。
TAPOC(タポック)では実際に仕事をする際に、事務処理能力の基本を満たしているかどうかを測定するのが最大の目的です。
そしてこの結果を元に、採用の決定や採用後にその人材を適材適所に配置する重要な資料とします。
TAPOC(タポック)は、その目安となる様々な材料を得るために実施される適性検査なのです。

国家公務員や地方公務員の場合

公務員試験においても一般の企業と同じように、事務能力検査(事務能力試験)が行われます。
実施される事務能力検査(事務能力試験)は、国家公務員一般職の場合は主に高卒者事務職となり、国家公務員専門職は税務職員になります。

そして地方初級公務員の事務系職では、文書の記録や照合、分類を行い、集計をして整理する作業を主としているため、これらの業務を正確かつ適切に、かつ素早く行えるかどうかの力量を備えているかどうかが重要です。
そこで適性検査の事務能力検査(事務能力試験)を行い、そこで得られた結果を元に合否の判断をします。
出題される適性検査の問題は、計算、照合に置換、分類そして図形把握の5種類があり、その中の3種類が、10問ずつスパイラル形式で4回繰り返して出題されます。

しかし近年では少し形式が変わってきており、複数の種類を混合した複合式の問題が、適性試験に出題される傾向が見られるようになってきました。
適性試験では正しい回答がそのまま点数となるわけではなく、誤った解答には減点する採点方が取られます。
よって、総得点は正回答で得た点数から誤解答分を差し引くことになり、途中の問題を飛ばしてしまった場合でも誤解答とみなされるので注意が必要です。

必ず採点される事務能力検査

適性検査の性格検査は、受験者の性格を知るために行うのが目的に対して、事務能力検査では必ず結果が採点されるという点が大きく異なります。事務能力試験においては、決められた制限時間内に間違いを探したり、簡単な計算を正確にできたりする力が求められます。
また時間内に質問を暗記して、暗記した内容を元に問題を解くことができるかどうかという質問にも回答しなければならず、IQ検査に似ている一面もあると言っていいでしょう。

公務員試験においては特に事務能力検査、及び事務能力試験が合格の重要な鍵を握っていることは間違いありません。
実際に市役所職員採用試験の教養で高得点を取っていながらも、事務能力試験で不合格となるケースも存在しているのです。

様々な分野で実施される事務能力適性検査

公務員の適性試験が実施されるのは、前述のほかに国家公務員なら国家公務員一般職社会人(係員級)事務があります。
地方公務員の事務系では都道府県職員や政令指定都市職員、市町村職員などがあり自治体によっても異なります。
事務能力検査は、大別するとだいたい10パターンの出題傾向に決まっているのが大きな特徴です。

すなわちこの10種のパターンに慣れることによって、出題の傾向をつかむことができ、対策がより練りやすくなります。
特に事務能力検査に重点を絞った対策本もありますので、これらを活用するのがおすすめです。
公務員だけでなく、民間企業でも事務能力検査に力を入れているところは多く、企業向けの適性試験の内容を網羅した対策本もあります。
目指す企業での適性検査を受ける人はもちろん、公務員を目指す人の対策本としても有効ですので、事務能力試験の手段の一つとなるに違いありません。