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クレペリン検査の発展形skk式適性検査とは

有名な検査法の発展形

作業検査法で非常に有名なのが内田式クレペリン検査です。
ドイツの精神医学者エミール・クレペリン氏の理論から内田勇三郎氏が開発した性格検査で、国産心理テスト第1号という歴史ある検査法です。

skk式適性検査は、このクレペリン検査を発展させた応用テストで、株式会社エスケイケイが提供しています。
長年蓄積した膨大なデータと臨床データから発展させているため、より高い信頼性があると言われている検査法です。

連続加算方式なのはクレペリン検査と同じで、1桁の数字を足した答えの一の位のみ記入する作業を課します。
1分間の足し算を15回、5分休憩して後半15回を行います。

クレペリン検査とどこが違うのか

skk式適性検査の特徴は、その分析方法にあります。
単に計算結果や作業量だけから判断するのではなく、筆跡や筆圧、誤答の出現パターンやその訂正の仕方などから総合的な解析を行うのが特徴です。
特にクレペリン検査はあまりに歴史が長く、実際に受検した人口も多いため、古い時代の判定法を参考に意図的に良い結果を出す方法などがネットで紹介されていたりもします。
ただこれらの情報には誤りも非常に多く、計算する量を自分で操作して定型曲線や理想曲線などが出るようにすれば高く評価されるなどというのは間違いです。

また、計算ミスは関係ないので、質より量をこなそうなどというのも典型的な誤りです。
ただ、正しい検査をするためには正しい解析こそ重要ですので、skk式では独自の解析手法を開発したのが大きな特徴と言えるでしょう。

skk式では、作業曲線だけでなく受検者の筆跡や筆圧の変化、計算ミスや訂正の出方などまで解析します。
テスト用紙の上には数多の情報がありますので、それらをすべて見逃さないように、解析は専門員が一枚一枚直接目で見て行います。
高い技術を持つ専門員が見れば、誤った情報から作為的な操作を行った受験者などはすぐに分かります。
採用試験などにおいては、作為傾向ありと解析されれば、非常に不利な結果になることは当然でしょう。

人が実際に手を動かして作業を行った時の行動パターンから、メンタルヘルスや習熟効果など6つの基本特性と、創造力など12の項目で100段階の評価が可能です。

人の本質を見いだす検査法

skk式が目的とするのは、すべての基礎となる人間力を見ることです。
膨大な足し算は疑似ストレスであり、そうした負荷がかかった時にどういう反応が出るかを解析します。
これは本人が意思で操作できるようなものではありません。
知識量や頭の良し悪しではなく、仕事を行う上で基礎となる人間力を把握する検査なのです。

もし、著しく情緒の安定性やストレス耐性が乏しい人材が大きな組織や集団の中に入れば、能力が十分に発揮できるか不安要素となります。
振るい落とすわけではなく、採用する際、最も適した職種や部署を与えることで、自社が求める結果を出す人材に育ってくれるでしょう。
特にこれからの社会は、個にあわせた組織の構築は必須です。

例えば強く励ませば力を得る人もいれば、励ましがプレッシャーに感じて萎縮してしまう人もいます。
どちらがどうというのではなく、どのような対応が適しているかを知るためにも、本質を把握しなければなりません。
skk式は、人の本質を把握して適材適所に対応することで従業員の能力を発揮させるための検査です。

機械を超える人間の解析力

skk式の解析手法の優れた点は、人の目で広範な情報を読み取ることです。
現在適性検査の多くは、結果を単にコンピュータで処理することで、効率重視の解析が行われているのが実情です。
これに対してskk式は、コンピュータでは解析できないアナログ的な機微をしっかりくみ取れるのが大きなアドバンテージと言えます。

昨今、作業の意図的操作が増え、クレペリン検査の信頼性が薄くなりつつあるのも事実です。
単なる性格検査ではなく、ストレスがかかった時の心の状態とその人の持ち味を正しく測定するためには、skk式の採用が望ましいでしょう。

逆に受験者側からすれば、作為的な行為は慎み、真摯に検査に向き合うことが必要です。
物事に対して事前に調べて準備する姿勢は評価できますが、そこで意図的な操作を行うことはマイナス要因となることを覚えておきましょう。
人の持ち味は、どんなものであれ心の状態によって時に長所的にもなれば短所的になります。

まずは素直に向き合い、面接につなげましょう。