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有能な人材を確保して逃さないための採用面接のポイントとは

有能な人材を確保して逃さないための採用面接のポイントとは

人材難や内定辞退を防ぐための人材採用に向けて

日本においては少子化が進む中、採用受難の時代に入っています。
大手企業においても複数の内々定を得た学生の内定辞退が続出するなど、一人でいくつもの内定を獲得する学生をいかにして引き留めるかが課題となっているのです。
そこで、エントリーしてきた学生や内定を出した学生たちを招いて、本音を引き出すための懇親会を開いたり、仕事や組織への理解を深めてもらい安心して就職できるように職場研修を行ったり、福利厚生の充実などをアピールしようと入社前に保養所の利用キャンペーンなどを行う企業も登場しています。
このような対策を実行しなければ採用できない、人材が集まらないとなれば、コストも労力も膨大になり、採用コストが増え続ける一方です。
これでは、企業の規模の大小に関わらず、人材確保ができない採用受難時代が到来して、はたまた経営の悪化や、最悪の場合には人材が確保できず、育成できないことによる倒産という時代にもなりかねません。
そこで、今の時代は採用面接において、いかにその企業にマッチする有能な人材を見出して、内定を出した人材からも選んでもらえるかがポイントになってきます。
採用活動そのものが経営戦略の一端をなすとともに、採用の根幹となる求める人材像の明確化がますます重要になっていくでしょう。
新人採用においては企業側と学生側の相互理解が重要性を帯びてきて、採用活動のマーケティング化やオープンイノベーションの動きが広がっています。
現代企業を取り巻く採用を巡る厳しい環境において、これからの採用活動に求められるポイントを見ていきましょう。

採用面接前の人物像の明確化

人材難や内定辞退を防ぐための人材採用に向けて

採用面接を実施するにあたっては、採用活動も全社員で取り組む勢いが必要で、企業活動の根幹である理念やビジョンを重視しながら、採用面接の基軸となる理想の社員としての求める人材像づくりに取り組みましょう。
求める人材像は具体的で明確かをまず検討してください。
企業の採用面接では主体性がある人物を探すというのが一派的ですが、より踏み込んで具体的にしましょう。
たとえば、3年でマネジメントができるようになる人物、10年後に事業会社の社長になれる人などキャリアビジョンを明確にした人材採用を行えば、新卒だけでなく中途採用においても活用できます。
本当に欲しい人材はどういった人物かを具体化し、それを学生や中途採用を遠投している応募者に明示し、人物像に相応しい人材が集まってくるように環境を整えれば、採用面接もスムーズになります。

人物像の明確化や具体化のために

人物像を明確化するにおいては、不明瞭なイメージではなく、より具体化ができるよう人材マトリクスを用いるのがおすすめかもしれません。
人材スペックを図式化しした人材マトリクスを作成することで、求める人材像が採用する側も既存の社員も共有でき、応募者にとっても分かりやすくなるからです。
人材マトリクスは企業における必要な能力やスキル、経験などを図式化するものです。
行動面や思考の特徴として、今どきの人材に低下しているストレス耐性を求め、採用面接においていかに確かめるかも検討しましょう。
他社との競争に打ち勝ち、持続的な成長を遂げていくうえで人材戦略を策定する際にどのようなスペックを持つ人材をどのくらい確保する必要があるかをしっかり戦略を立てて、面接の準備を行いましょう。

採用面接のスタイルの多様化

採用面接を成功させるポイントとして、どのような採用面接を行うかも重要になってきます。
書類選考をして企業に足を運ばせて、上から目線での採用面接をしても有能な人材は他企業に流れ、内定を出して喜んでいたところで実際には入社してもらえないかもしれません。
人材難、採用受難の時代には様々な角度から採用面接の方向性を検討するといいでしょう。
たとえば、企業側と学生がツーウェイで議論できる共学型ワークショップを開催して、双方が相互理解のもとで採用へとつなげるオープンイノベーションという手法が挙げられます。
既に大手企業や革新的な企業を中心にこれまで実施してきた一般的な面接や、エントリーシートの利用を取りやめる企業も出てきており、ワークショップ形式の採用面接も実践されているのです。
採用チャネルの革新も求められており、応募者におけるキャリアビジョンに基づき、キャプテン採用やプロ技術者採用など選考コースを設けるのも1つの方法といえるかもしれません。
どのような働き方やキャリアプランが描けるのかを示すことやコースに対応した年収プランを予め明示することで、有能な中途人材のゲットが目指せます。
この流れに呼応して、企業が用意したコースを選択してもらうカフェテリア方式による採用も広がりを見せています。