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職務や職場とマッチするのか性格をチェックする適性検査

職務や職場とマッチするのか性格をチェックする適性検査

性格の診断は適材適所の配置のポイントに

採用面接や管理職登用、人材配置や人事異動などを行ううえで採用されているテストとして適性検査があります。
中近年、重視される傾向にあるのが性格面のテストです。
性格の適性検査といっても性格が悪いとか良いとかを診断するものではありません。
どんな傾向や側面を持っているのか、どんな強みがあり、何が弱いのかなどを知り、一人ひとりの持ち味や個性などをデータ化して確認するというツールです。
やる気や意欲、正確さや大胆さ、責任感や統率力の強弱などをデータとして把握し、求めている人材に近い人物を探す、職場の雰囲気や風土に馴染むか、既成の人間関係と上手くやっていけそうかなどを確認できるほか、どの部署やどの職務、業務に向いているのかなどを判断する1つの材料とできます。
全ての項目が高い人物が有能なのではなく、バランスのとれた人物や求めている人物に近い人物を探すことができます。
職場全体として人材のバランスを図るためにも役立ちます。
たとえば、現在は職務の性質上、冷静沈着でコツコツ型のおとなしい性格の人が多い職場の場合、職場の雰囲気を崩さず、業務をスムーズに遂行できるよう同じような性格傾向を示す人物を選ぶという選択もできますし、職場に新しい風を入れたいといった理由で積極性があり統率力のある傾向の性格を示す人物を選ぶといったこともできるのです。
心的活動のテンポの速い・遅いといった側面、意欲や積極性など心的エネルギーの強い・弱いの組み合わせによって個人の持ち味の可視化ができます。
面接や能力テストだけでは捉えにくい潜在的な特性を把握できるのがメリットです。

人材定着にも役立つメンタルヘルス面のチェック

人材定着にも役立つメンタルヘルス面のチェック

現代の適性検査における性格面チェックでは、メンタルヘルスの側面の検査も重視されるようになっています。
ストレス耐性の強弱は人材採用や人事配置などにおいてとても重要な要素と言えるでしょう。
企業がストレスのない快適な職場環境や業務遂行環境を作るのはとても重要なことではありますが、仕事や職場の人間関係、取引先や顧客とのやり取りにおいては多かれ少なかれストレスが発生します。
最近はすぐに辞めてしまう方も多いうえ、メンタルヘルスを病んで休職や離職をすることや大きなトラブルへと発生することもあるため、ストレス耐性のある人物の採用意欲が高まっているのは事実です。

受検者としての心得

企業にとっては自社に合う人物や新たに求めている人物、職種や業務に適する人物を性格面も踏まえて採用し、適材適所ができる有効なデータとできます。
一方、適性検査を受ける側としては、採用されたい、昇格したい、有能に見せたいと自分の本来の性格を偽って回答する方もいるかもしれません。
逆に数値問題や文章題などの適性検査には事前から対策も怠らず、有能なところをアピールしたいと頑張る方がいる一方、性格検査はおまけのようなもので、あまり重視されていないだろうと、いい加減に回答をつけてしまう方も少なくありません。
ですが、性格の適性検査も人材採用や人事配置などに利用する企業は増えていますので、いい加減な回答や自分を良く見せようとする行為をすることなく、ありのままに回答をしていきましょう。
人とのコミュニケーションが苦手なのに統率力や積極性があるとアピールしまったとして、それによって採用されても、職場が合わない、任された仕事が辛いといってメンタルヘルスを病むことや辞めてしまうことにもなりかねません。
もっとも、有効性の高い適性検査であれば、受検者の作為は入り込まないように緻密な作りとなっているので、ありのままに答えていけば、大きなミスマッチや矛盾は起こらないでしょう。

弱みが評価されることも

適性検査を受ける立場からすると、積極性がなく消極的と思われるのは嫌だとか、人を引っ張るのは苦手だけれど全くリーダーシップ力がないというのもどうなんだろうと不安になる方もいるかもしれません。
人にはそれぞれ個性があり、性格の違いが組織として仕事を行っていくうえでの利点でもあります。
同じ性格を持つ人ばかりが集まっても、組織は決して上手くいくものではありません。
ですから、自分では自信がない方でも組織からは求められる場合もありますし、自分では弱みと思っている部分を評価してもらえるケースもあります。
コツコツ作業は得意だけれど統率力はなく地味な性格と自分は弱みと思っていることが、コツコツ真面目に仕事をする人物を求めている企業と出会えれば、採用に繋がることもあります。