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具体的かつ丁寧にモチベーションを高めるコメントをしたい人事評価

具体的かつ丁寧にモチベーションを高めるコメントをしたい人事評価

日頃から部下をよく観察して具体的な評価を与えよう

人事評価を行う際、部下の成果や目標達成度、意欲などの項目に対して上司がコメントを付す欄が設けられているのが一般的です。
部下は各自が自分の成果を見て欲しい、よく思われたいと誇張して書いてくる場合もあれば、中には自分に自信が持てずマイナス思考で書いてくる人もいます。
こうした部下の内面を見つつ、今後の成果に繋がっていくよう部下一人ひとりのモチベーションを高め、部署や会社として同じ方向や目標に向かっていけるようにコメントをすることが大切です。
部下は20人もいるのに上司は1人で負担が重い、同じようなコメントをしておけばいいなとと思ってはいけません。
小学生の頃を思い出してみましょう。
宿題をして提出したノートや連絡帳に先生からコメントがあったら嬉しかったのではないでしょうか。
一方で、よくできましたのハンコだけや印鑑が押されているだけだと、何だとがっかりした経験もあるのではないでしょうか。
上司にとっては多数の部下でも、部下にとってはたった一人の評価者であり、どんなコメントがされるのかを緊張しながら待っています。
厳しくも次に繋がるモチベーションを高めるコメントをするのがベストです。

人事評価で、次に繋がるモチベーションを高めるコメントが重要です

良い面と足りない点を1セットで

成果や目標達成度などに関して評価を与える際には、達成した数値や%などを示して具体的に指示や評価を与えるのがベストです。
どの行動やどの成果に対して評価を与えたのかと評価の根拠を示すとともに、足りない点や目標に届いていない点などがあれば改善すべき点を明確に示しましょう。
目標を達成したからといって褒め千切ればいいわけでもなく、未達成だったからといって叱咤激励だけして終わりではいけません。
プラス評価の点と今後の取り組みに期待したい点や反省すべき点の両方を記入するのが基本です。
目標未達成の場合でも、良かった点を見出してフォローし、次は頑張ろうという気持ちにさせ、どこを改善すれば目標に届くようになるのか明確に示してあげるよう心掛けるといいでしょう。

人事評価コメントの基本的な書き方

コメントの書き方は業種や職種、上司と部下との関係性などによっても異なってきますが、基本的には感情的になり過ぎず、かつ、えこひいきや主観が入り込みすぎないように注意して客観的かつ分かりやすく今後に繋がるようコメントすることが大切です。
たとえば、営業職で目標を達成できた場合とできなかった場合で例文を見ていきましょう。
営業目標として10件を掲げて12件を達成したとします。
「営業目標10件に対して12件と120%の達成率であったことは評価に値する。
部署での平均達成率が80%にとどまった中、部署をよく牽引してくれた。
これからも気を緩めることなく部署の要となって活躍して欲しい。期待している。」
などと数値を出すことで説得感が高まり、部下にも分かりやすくなります。
また、個人の活躍を褒めるだけでなく、それが部署や会社の業績にどう寄与したのか、貢献度について触れると、自己満足に終わらず、今後も頑張ろうとい気が沸いてくるものです。
目標達成に安堵してしまって成長がストップしてしまわないように、期待を込めるコメントを付すといいでしょう。
では、逆に10件に対して6件しか達成できなかった場合はどういったコメントがいいのでしょうか。
「目標10件に対して6件と達成率は60%にとどまっており、部署平均の8割に達しなかった点は何に問題があったのかよく検討してほしい。
マーケティングやターゲット決定が甘く、セールストークも明確性や具体性に欠けている点を見直そう。
新規開拓件数も部署の平均が5件であるのに対し2件にとどまっており、活動量の見直しやアプローチ法の見直しも必要であろう。
新人のフォローを積極的に行うなど人材育成に貢献してくれる点は評価に値する。
営業面でも新人のお手本となれるよう、持ち前のガッツと気遣いを駆使して工夫して活動してほしい。」
目標を達成できなかった点はしっかりと喝を入れるとともに、何が足りなかったのかを分かりやすく示し、これからの活動のヒントや指針を与えましょう。
本来なら日頃の活動において指示や助言を与えたいところですが、それが難しかった場合には評価コメントを通じて、部下一人ひとりの行動を見ていることを伝えるといいかもしれません。
目標を達成できた場合にはその点をしっかり評価したうえで、今後どうなってほしいかを書き加え、逆に目標が達成できなかった場合にはマイナス点だけでなく、今後に向けたフォローを入れて部下がモチベーションを失わずに成長していけるようにするといいでしょう。