HRニュース 事務局からのお知らせ

メンタルヘルス対策について厚生労働省の取り組みやサポート体制

メンタルヘルス対策について厚生労働省の取り組みやサポート体制

積極的に施策や情報の提供やサポート窓口を用意

職場でメンタルヘルスを病み、うつ病になって休職を余儀なくされる方や離職してしまう方をはじめ、最悪のケースでは死を選ぶ方やその未遂の方も出ているという現実があります。
平成20年の調査ではこころの病気に悩む方は日本で323万人にのぼり、日本人のおよそ40人に1人と非常に多くの人がメンタルヘルス不調を発症しています。
パワハラやセクハラ、オーバーワークや仕事のプレッシャーや職場での人間関係など要因は様々ですが、こうした社会的な現実問題を重く見た厚生労働省では、職場改革に乗り出し、メンタルヘルスケアに取り組むよう推進しています。
法令制度の整備や働く人に対する相談窓口の設置や、企業の担当者などが職場環境づくりやメンタルヘルスケアの方法について相談できる窓口の設置、ホームページや冊子、広報誌によるこころの病気に関する正しい知識の提供やストレスチェック法やメンタルヘルスケアに関する役立つ情報やサポート制度があることなどの情報を配信しているのです。

ストレスチェック制度

ストレスチェック制度は平成27年12月に施行され、職場で労働者に対して定期的にストレスの状況についての検査を実施し、各人にその結果を通知することで気付かぬうちにためているストレスの状況について認知を促すとともに、対象者のストレス軽減に努め、検査結果を総合的に分析して職場環境の改善を行うことを目指す制度です。
労働者がメンタルヘルス不調になることを未然に予防することが目的です。
ストレスチェック制度サポートダイヤルも用意されており、職場でストレスチェック制度について担当する事業者や衛生管理担当者、産業医や保健師などからどのように実施すればいいかや、不利益な取り扱いなどが起こらないにする適切な実施方法などの相談にのっており、職場で実効性あるストレスチェックが実施できるようアドバイスをしてくれます。

働く人のためのメンタルヘルスポータルサイト

厚生労働省は、様々なメンタルヘルス対策に取り組んでいます 厚生労働省では「こころの耳」というメンタルヘルスポータルサイトを設けて、メンタルヘルスに関わる総合的な情報を発信しています。
労働者をはじめ、事業者や産業医などの産業保健スタッフに向けてメンタルヘルス対策の基礎知識や事業所での実際の取組事例、5分でできる職場のストレスセルフチェックといったツールも提供しています。
疲れやストレスと前向きにつきあうコツなどの紹介をはじめ、各種セミナーや研修の案内などもあり、職場での取り組みに役立てることができるのです。
メンタルヘルス不調やオーバーワークによる心身の不調に悩む方のためにメールと電話による相談窓口も開設しているので、職場では相談しにくい辛さや家族には言えない悩みも相談できる体制が整っています。

職場のメンタルヘルス対策をサポートしてくれる産業保健総合支援センター

厚生労働省の管轄機関である産業保健総合支援センターは都道府県ごとに相談窓口や対策室などを設置しています。
メンタルヘルスに関する電話相談をはじめ、地域密着型の機関ならではの訪問支援も行っています。
事業者が取り組んでいるメンタルヘルス不調の予防から、うつ病などで休職した方の復職支援に至るまで、目的に沿った実効的なメンタルヘルス対策を実施できるよう、無料で総合的なサポートをしてくれるのです。
誰もが分かりやすく学べるみんなのメンタルヘルス
厚生労働省では「みんなのメンタルヘルス」というこころの健康や病気に関する総合サイトを運営し、基本的な知識や治療法の紹介や身近にある相談先の情報提供や、メンタルヘルス不調になった場合の生活支援やサポートに関する情報を分かりやすく細やかに提供しています。
ケーススタディのページやこころの病気と向きあう連載コラムなど、実際に不調を抱えた方の声や克服した方の体験談、専門家によるコラムやアドバイスなども掲載されているので、ストレスに苦しむ労働者側の方も、労働者のストレス対策やメンタルヘルスを病んだ労働者の接し方などについて学びたい事業者側の方にも分かりやすく、勉強ができるサイトです。
こころの健康サポートガイドとして、本やパンフレットでなども配布しており、こころの病と闘いながらや克服して働くための支援や、住まいや生活介護といった生活支援の情報、医療費の助成などの経済的な支援についても、まとまった情報を提供してくれるのも助かるかもしれません。