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新卒採用時に利用する企業が多いSPIとは

新卒採用時に利用する企業が多いSPIとは

SPIって何のこと?

就職活動をスタートさせる際によく聞くのがSPIという言葉です。
大学受験のときやこれまでの人生ではあまり聞いたことのない言葉に戸惑う方もいるかもしれません。
しかも、企業の選考でSPI検査が行われるなどと言われたら、私にはそんな高度な能力もないし、スキルも身に着けていないと不安になることでしょう。
SPIは特別なスキルや能力の試験ではなく、人材派遣や大学生の就職サービスにも強いリクルート社が開発した適性検査のことで、40年以上の歴史を持つ検査です。
企業における採用のために日本で初めて開発された適性検査であり、大手企業をはじめ、公的機関や中小企業の採用試験などでも活用されています。
採用の場面で選考の1つの目安となる基準を提供することを目的に、リクルート社が開発しました。
現在ではSPI3というバージョンがリリースされており、2017年度の実績では年間利用社数12,600社 受検者数200万人となりました。

どんな検査内容なのか

SPI検査とはどのような内容なのか

SPIはその人の個性や持ち味を理解するための検査です。
ランク分けすることや能力がないと判別するためのものではなく、相手を深く知ることをサポートするツールと言えるかもしれません。
会社に合う人材かや業種や職種に合うかの判断材料となるほか、求めている人材に近い人材を選ぶ材料とすることで、企業と応募者のミスマッチを防げます。
就活は内定の数が増えるほど嬉しくなるものですが、いかに内定を獲得しても自分と合わない企業や仕事では意味がありません。
入社しても働きにくさを感じてすぐに辞めてしまう結果になること、仕事や職場が合わないとストレスを感じながら我慢して働くことになるでしょう。
そうなれば、企業側にもデメリットで時間やコストをかけて、せっかく採用したのにすぐに辞められてしまう場合、仕事や職場が合わないことで意欲も低く、生産性の低い人材を雇い続けることになってしまいます。
成功する就活と採用は応募者にとっては目標を持て、意欲を持って取り組める仕事や職場と出会うことであり、企業としても意欲的に働き、会社に貢献してくれる人材を雇いたいものです。
SPIで応募者一人ひとりの持っている能力や強み、ストレス耐性や性格などをデータとして把握できることで、採用のミスマッチを防ぐことができます。
企業も応募者も、新卒を受け入れる職場もWin-Winの関係を目指せるように、1つの指標を提示するための適性検査がSPIと言えるでしょう。

なぜ企業はSPIを利用するのか

書類選考や数度の面接を経たとしても、短い時間と選考を受けるという特殊な場面では、応募者の本当のところや実際の働きぶりについては見えにくいものがあります。
書類では得られる情報が限られますが、かといって短時間の面接で人の性格や人となり、仕事に対する本当の意欲などは図り知れません。
面接対策を講じて模範的な回答をしてくる隙のない学生も少なくなく、面接だけでの人を見るのは難しくなっています。
そこで役に立つのがSPIなのです。
印象だけでは判断しない、個々の持ち味が見えてくる適性検査として、新卒採用をはじめ、中途採用や職場内での人事異動や管理職登用などにも活用されています。
多彩な角度からデータとして客観的に人となりについて可視化できるため、選考の基準として比較もしやすいだけでなく、実際の働きぶりとブレのない採用が実現できるようになります。
入社後もイメージ通りの働きぶりなので、職場で一緒に働く既存の社員にも満足度が高い採用ができるのがメリットです。

どんなことが分かるのか

長年の実績の積み重ねから採用のために開発されたSPIでは、多様な項目への回答を通じた検査結果をデータ化し、個々人ごとの分析結果や応募者一覧で比較できるデータなどを企業に報告してくれます。
面接だけでは把握しにくい個々人の基本的資質が明確化でき、地頭の良さや事務処理能力の高さ、リーダーシップ力や柔軟性などのレベルを把握できます。
自社で今求めている人材によって、求める要素を確認できます。
同じ要素が強い人材だけでなく、統率力が強い人材から協調性に優れる人材など、組織としてまとまっていくうえでバランスの良い人材の採用にも繋がります。
客観的な基準で判断できるデータが得られるので、面接官の主観で大きなブレやミスジャッジをすることが防げるのです。
たとえば、面接では明るく活発な印象だったが、入社したらわずかな叱責にも落ち込み、ちょっとした失敗ですぐに挫折してしまい、全く見当違いだったといった潜在的な要素や能力の確認もできます。